幅広いオンラインコースで活用できる動画配信プラットフォーム「Vimeo」の使い方

無料でも利用できる高機能な動画配信プラットフォームの Vimeo (ビメオ) の使い方を紹介します。アカウントを取得してから、動画のアップロード、動画ごとの設定方法、共有方法を説明します。この記事では、無料プラン (Basic) でできる範囲を扱いますが、有料プランで利用できる機能の一部も紹介します。

目次

Vimeo とは

ビジネス用途で利用するための機能が豊富に備わった有力な動画配信プラットフォームの一つです。高機能且つ低価格で利用できる海外の 動画配信プラットフォーム の中でも、数少ない管理画面が日本語対応しているサービスです。(2020年5月時点)

Vimeo が力を発揮できるのは、オウンドメディアでの動画配信のシーンだけではありません。利用するプランによって使える機能は異なりますが、パスワードをかけた動画の共有、ライブ配信、動画の制作など「動画」に関わる作業を幅広く行えるツールです。これによって、Web サイトに関わる人だけでなく、営業や人事など動画を扱う可能性がある部署の人であれば、業務の幅を広げるための可能性を秘めています。

Vimeo のアカウント取得手順

Vimeo の Web サイト にアクセスします。
①「無料で登録」をクリックしてください。アカウントの登録画面が開きます。

アカウント登録情報の入力

登録に必要な情報は3つ。上から「氏名」「メールアドレス」「パスワード」です。Google のアカウントを持っていれば、そのアカウントで Vimeo アカウントも取得することができます。今回はメールアドレスで登録する方法で進めます。必要箇所の入力が完了したら、①「メールで登録」をクリックしてください。

アカウント登録が完了すると、登録完了のページに切り替わります。有料プランを前提に利用を開始する場合、各プランの金額の下にある「お試し期間スタート」もしくは「今すぐ購入」をクリックして進めてください。無料プランで利用する場合、ページの最下部までスクロールしてください。

最下部までスクロールしたら①「Basicで続ける」をクリックしてください。無料プランのまま管理画面にログインできます。

ログインした管理画面です。アカウント取得の手順はこれで完了ですが、最後に登録したメールアドレスの認証をする必要があります。登録したメールアドレスのメールボックスを開いてください。

登録したメールアドレスの認証

「Welcome to Vimeo – please verify your account」の件名で Vimeo からメールが届いています。①「Verify email address」をクリックしてください。認証が完了して、Vimeo の管理画面に戻ります。

Vimeo アカウントの取得はこれで完了です。次に管理画面の使い方を案内します。

動画のアップロード

①②③どのボタンからでも動画のアップロードを行えます。①②の場合「アップロード」「動画の作成」のメニューが表示されます。「アップロード」をクリックしてください。①の場合はパソコンのファイル一覧が開きます。ファイルを選ぶと、アップロードが始まります。②③をクリックすると、動画のアップロードページに切り替わります。この記事では、②③のアップロードページを利用する手順でご説明します。

アップロードするファイルの選択

アップロード画面です。①をクリックすると、パソコンのファイル一覧が開きます。そこからファイルを選択して、アップロードしてください。

②が外部のストレージサービスから動画をアップロードする方法です。「Dropbox」「Google Drive」「Box」「OneDrive」「FTP」「他のアプリ」と、主要なオンラインストレージサービスとは連携できるようになっています。クリックすると、各サービスの認証ページが開きます。ログインすると、各サービスに保存されているファイルが選べるようになり、選択すると Vimeo に動画のアップロードが始まります。

この機能を使うことで、クラウドストレージに保存しているファイルを一度パソコンにダウンロード、アップロードし直す手間がかかりません

基本情報の編集

アップロードが完了すると動画の編集画面に変わり、動画のタイトルや説明文など、基本的な情報を入力できます。後からでも編集できますが、できればこの時点でわかる範囲で入力しておきましょう。複数動画が既にアップロードされている場合、一覧表示された時に探しやすくなります。

またアップロードする場合に①「プライバシー」の設定は確認してください。アップロード直後は、Vimeo.com 上に公開される状態になります。無料プランの場合、Vimeo.com の非表示設定ができません。外部に公開したくない動画の場合「私だけがこの動画を見ることができます」の設定に変更してください。

設定を変更したら、②「保存」で変更内容を保存してください。③「設定を編集」をクリックすると、動画の編集ページに移動します。

動画の設定

一般

「一般」では動画のアップロードページと同じ「タイトル」「概要」などの基本編集ができます。「コレクション」はアップロードページにはない設定項目なので、ここでご紹介します。

情報

動画を公開時の視聴ページで表示される情報を編集できます。「タイトル」「概要」のテキスト情報と、サムネイルの設定を行います。アップロードされたタイミングでは、Vimeo 側で任意に作成されたサムネイルが設定されています。プレビュー動画から、動画の一部分を静止画として切り出すこともできますし、「Upload」からパソコンにある画像をアップロードして設定することもできます。

プライバシー

視聴範囲の制限を設定することができます。項目の横に「アップグレード」と書かれている設定は、有料プラン に切り替えなければ利用することができません。Vimeo にアップロードした動画は、基本的には Vimeo.com 上でも動画公開されます。無料プランで不特定多数からの視聴を防ぎたい場合は「パスワードを持っている人」に設定しておきましょう

「パスワードを持っている人」を選択すると、任意のパスワードが設定できるようになります。

該当の動画 URL にアクセスすると、パスワードの入力が求められます。

動画の埋め込み許可設定です。Vimeo では埋め込み用のコードを発行して Web サイトに貼り付け、動画の公開ができます。しかし html から動画プレーヤー部分のコードをコピーされると、関係のない Web サイトに貼り付けられる可能性も否定できません。その場合の制限範囲を指定することができます。埋め込む時の設定は「vimeoから表示」にしてください。

Vimeo では、有料プランで Vimeo.com 上での動画公開を非表示にしなければ、アップロードした動画は Vimeo.com でも公開されます。その際の視聴者からのコメント設定を変更することができます。

「全員」か「誰もできない」の一律の設定をするか、Vimeo 上で自分がフォローしている人に限定してコメントの許可することができます。

コレクション

Vimeo には、アップロードした動画を「チャンネル」に束ねて公開できる「コレクション」という機能が用意されています。パターンは「ショーケース」「グループ」「ポートフォリオ」の3つがあり、動画ごとに追加の設定を行います。コレクションの各機能については、別の項目で紹介します。

「一般」の一番下に、「動画を置き換える」と「動画を削除」のボタンが用意されています。「動画を削除」はその通り、動画を削除するために使います。「動画を置き換える」は、動画アップロード時に発行された URL を変更することなく、動画の中身を変えることができる機能です。クリックすると、パソコンのファイル一覧が開き、動画をアップロードすることができます。この機能を使うことで、動画の「再生数」や「いいね数」など、既に取得したデータを損なうことなく、別の動画に差し替えることができます。

動画アップロード後に動画内に修正が入ったり、一部分を削除しなければいけないということは少なくないでしょう。その場合、YouTube であれば動画を削除して、また 0 からとなるところ、Vimeo であれば、過去のデータを保持したまま動画を変更できます。

動画の公開方法

動画の基本設定が完了したら、動画公開の手順に進みます。動画の公開方法は「URL で共有する」「サイトに埋め込む」この2つの方法が用意されています。

なお、左側のメニューには「共同編集ツール」「埋め込み」「インタラクション」などのメニューが残っていますが、無料プランでは利用できません。この動画公開の手順をご説明した後、それぞれの機能をご紹介します。

動画 URL で共有

動画ページの右上に「共有」ボタンがあります。クリックすると、①の共有メニューが表示されます。「動画リンクをコピー」をクリックすると、動画にアクセスするための URL がコピーされた状態になります。ここでコピーされる URL は、②の URL と同じです。

動画の URL にアクセスすると開かれるページです。

埋め込みコードで公開

「動画 URL をコピー」の下の「埋め込みコードをコピー」をすると、Web サイトに埋め込み用の iFrame のコードがコピーされた状態になります。このコードを html に貼り付けると、動画プレーヤーを埋め込むことができます。コピーされたコードのイメージです。

コレクションでの動画の公開

動画の設定の項目で「コレクションに動画を追加」がありましたが、その「コレクション」についてご紹介します。コレクションには先述の通り「ショーケース」「チャンネル」「グループ」の3つのフォーマットが用意されています。それぞれ複数の動画をまとめて公開するためのものですが、目的によって選択するフォーマットが変わります。無料プランでは、デザインなどの変更を保存できないため、細かな設定の紹介は割愛し、コレクションごとのイメージと目的の紹介に留めます。

コレクションのアクセス方法

ログイン画面の右上①をクリックします。メニューが現れるので、その中から②「コレクション」をクリックしてください。

用意されているコレクションがそれぞれ表示されます。それぞれのサムネイルをクリックすると、視聴・編集ページに切り替わります。

ショーケース

ショーケースは、自分のアップロードした動画をまとめたポータルサイトです。フォーマットに則った表示形式となり、カスタマイズの自由度は高くありません。チャンネル、グループと異なり、「自分の動画」だけを公開したい場合に適しています。

チャンネル

「ショーケース」と同様、動画を観賞用のポータルサイトです。異なるのは、アップロードする動画です。ショーケースが自分でアップロードした動画でポータルを形成するのに対し、「チャンネル」では他のユーザーがアップロードした動画も追加することができます

また動画単体ではなく、チャンネル単位で登録を行えるので、新しい動画が追加した際に、追加したユーザーのフィードに表示することもできます。

有料プランで利用できる機能

Vimeo の管理画面のメニュー一覧では、プランによっては利用できない機能も表示されています。その中でも、主要な機能の一部を紹介します。

共同作業ツール

制作中の動画を複数人で共有して、レビューなどを行う機能です。変更履歴の確認や、動画の再生時間を指定して、コメントをいれることができます。実際に複数人で作業をするためには有料プランに切り替える必要がありますが、無料プランでもトライアルとして個人で利用することはできるようになっています。

埋め込み

動画の「再生バー」や「いいね」など、プレーヤ内に設置される機能の ON/OFF を設定できます。ただし、残念なことにこの機能は有料プランでしか使えません。無料プランでも、項目と変更後のイメージを確認することろまでは利用できます。プレーヤー内に「Vimeo」のロゴを消したいという場合にも、ここから設定が必要です。

インタラクションツール

Vimeo には、動画内に任意のボタンを設置したり、動画再生終了後に画像を表示させる機能が備わっています。これにより、視聴者に動画を視聴するだけでなく、動画視聴後に「商品の詳細ページに飛ばす」「問い合わせをする」のような次のアクションに繋げるための仕掛けを作ることができます。この機能も「埋め込み」と同様、有料プランで利用できる機能です。

無料プランで物足りなければ最安で ¥700/月 から使える有料プラン

この記事では、無料プランで使える範囲の機能の使い方と、一部有料プランで利用できる機能を紹介しました。無料プランでは利用できる機能が限られていますが、管理画面の使い勝手を試すには十分でしょう。有料プランは ¥700/月 から、一番高いプランで ¥7,500/月 です。有料プランの場合、上位プランになれば機能も充実してきます。この記事で紹介した機能以外にも、Google Analytics との連携や、ライブ配信の機能も備えたプランです。

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